掃除の話

2023-06-06


「ひとつ拾えば、ひとつだけきれいになる」
イエローハット創業者 鍵山秀三郎 著

お釈迦さまのお弟子に周利槃特(しゅりはんとく)という方がおられます。
この周利槃特は自分の名前さえ忘れてしまうことがあるくらい、記憶力が悪かったそうです。
そこで周利槃特はお釈迦さまにこう言いました。
「お釈迦様、私はどうしてこんなに愚かなのでしょう。
自分でも呆れるほどです。私には、あなたの弟子は務まりません。」
するとお釈迦様は、彼に優しく
「何を言うんだ、お前は愚かなんかじゃない。愚かでありながら、自分が愚かだと気づかない者が愚かなのだ。
お前は、自分の事に気づいている。
だから、本当の愚かとは違う。」
と言いました。
そこで、お釈迦様は、
彼のためにどうしたらよいのか考えました。
そして、
彼に一本のほうきと、次の一句を与えました。
「塵を払い、垢を除かん」
それから彼は、その言葉を常に唱え続けながら、ひたすら掃除を始めました。
何年も何年も続けました。
その一句を唱えながら、
ひたすら塵を拾い、垢を除いたそうです。
お釈迦様は、そんな彼の一途な姿をみて、こう言ったそうです。
「周利槃特は、確かにお経も読めない。けれど、彼がひたすら一所懸命に掃除をする姿、徹底してやっている姿、それこそが悟りではないか」
そう言って、彼をお釈迦様の弟子の中でも最も地位の高い、「十六羅漢」の一人としたそうです。
説法ができたり、立派な方ばかりです。
それなのに、どうしてお釈迦様は彼を
もっとも地位の高い弟子にしたのでしょう。
それは、「無言の説法」です。
人は、行動の中にこそ「意味」があるのです。
良い話を知っていても、勉強ができても、それが社会の役に立ったり、誰かの役に立つものでないと意味がないからです。
そのことを、周利槃特は「行動」を持って教えてくれたのです。
さらに、彼はひたすら掃除をすることによって、自身も悟りを開いたと言われています。
それは、そうじをして周りの塵や垢を落としているうちに、自分の心の塵や垢も落としてしまったのでしょう。
自分の周りがきれいになると、自分の心もきれいになるという事だと思います。
この世は、すべて自分の心の写しだ。
自分の心が汚れていれば、見るものすべてが汚れて見え、自分の心がきれいだと、見るものすべてが、きれいに見える。
幸せは、幸せな心に宿る。


イエローハットの創業者である鍵山秀三郎さんも、そうじの大切さを唱えています。
もしかしたら、人間の悟りは、そうじの中にあるのかも知れませんね。
そんなそうじの大切さや効能を教えてくれる良い本をご紹介しておきます。

 

三宅株式会社
代表取締役 三宅茂